5月のおすすめ本紹介~絵本・児童書編~
前回に引き続き、子どものメンタルヘルスに関する本の紹介です。前回は一般書籍の紹介でしたが、今回は絵本・児童書をまとめました。
今回も「まちの保育園 小竹向原」の看護師である、若村みさきさんが選書してくださった本も紹介しています。ぜひ併せてお楽しみください。
♢わたしは食べるのが下手(小峰書店) 著者:天川栄人

「食べる」ことは、生きるために必要な自然で当たり前の行為と思われがちです。しかし実際には、人間関係や家庭環境、周囲や自分自身の価値観、ボディイメージなど、さまざまな要素が関わる、とても複雑なものでもあります。
この本の中には、自分と同じように悩みながら生きている人がいること、また、自分にとっては当たり前のことや楽しいことが、誰かにとっては苦しさや生きづらさにつながっているものでもあるかもしれないということに、心を寄せるきっかけがあるかもしれません。読了後は、自分の悩みと、自分以外の誰かの悩みに対して、よりやさしく寄り添えるようになる気がします。
食べることに悩みを感じたことがある人や、身近な誰かが食への悩みを抱えている人、また、食べることに悩んだ経験のない人にも、ぜひ読んでほしいです。
巻末には相談窓口なども掲載されています。食に関する悩みには、心理的・医療的なケアが必要な場合もあります。ひとりで抱え込まず、相談してみることもあわせておすすめします。
♢あんなに あんなに(ポプラ社) 著者:ヨシタケシンスケ

日常のやらなければならない雑事はやっつけなければならない敵のようで、その敵の中にこそ、人生の喜びがあるのではと思いました。
子どもだったことがある人、子どもとかかわる人へおすすめしたいです。
日常がすぎていく。
人が変わっていくこと。
戻れないこと。
それでも確かに、そこに何かがあったこと。
読む人それぞれの記憶に、そっとふれるような絵本です。
♢教室はまちがうところだ(子どもの未来社) 著者:蒔田晋治 絵:長谷川知子

わたしもかつて完璧主義で、人前で間違うこと、失敗することに強い恐怖がありました。今でこそ、間違ったり失敗したりすることから学ぶんだし、うまくいかないことがあるからこそ他者と繋がれるんだ、と考えられるようになりましたが。子どもの頃の自分に渡したい絵本です。(若村みさき)
♢くらしに役立つ国語(東洋館出版社) 著者:明官茂

特別支援学校高等部向けの教科書ですが、各科目、生活に沿った実用的な内容です。”なんのために学ぶのか"の理解に繋がりそうだと感じ、学校教育って本来はこういうことを学ぶ場なのでは、と思っています。
6科目の教科書がありますが、冒頭の詩がいいな、と思い国語を選びました。(若村みさき)
今月は5月5日からの児童福祉週間に合わせて、子どものメンタルヘルスに関する本を紹介しました。
普段からお子さんと関わっている方、様々なことに悩みながら学校に通っている方、子どもの頃の傷に今も触れている方、それ以外にもたくさんの立場から「子どものメンタルヘルス」について考える機会になればと思います。

